2007年11月25日
 ■  宝物

試験前で、珍しく部活のない休日
研究室の机の周りを片づけていたら、
コンクール前に生徒が書いた文章が出てきました。
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最近になって、楽器と毎日一緒に生活できるのも、
あと、長くても半年、短かったら3ヶ月もないってことに気づいて、
悲しくなって、あせって、信じられなくて、
毎日のように泣いてたんだよね(;_;)
それは楽器が大好きだからで、もっと毎日一緒にいたいと思ったから。
だから、自分のできるかぎりがんばって限界まで上手になりたいって思ったのさ。

でも、ここ2,3日で、いろんな人から、いろんなことをきいて、
(中略)
自分で考えてみたりしたら、考え方がいろいろ変わったよ。
(中略)
楽器を吹くことに、勝ち負けとかプライドとか、
そんなものは本当は全然関係なくて、
大切なものは自分の心♡
純粋に楽器が好きだから、音楽が好きだから練習するのものなんだよね?
あたしはちょっと前から**くんをライバルだ!!って思ってて、
しばらくの間そう思ってたんだけど、
負けたくないから。とか、そうゆう気持で練習したって、ぜったいたのしくなれない。
**君はライバルなんかじゃなくて、
いっしょに音楽をする大切な仲間o(^-^)o
お互い楽器や音楽が大好きなのに、きそい合ったってつまんない!!

あと、『楽器が上手』ってゆうのは、
高い音がでる。とか指が速く回る。タンギングが速くできる。
とかそんなことじゃなくて、
自分の『心の歌』を楽器ってゆう道具をつかって、人に伝えられる。
ってことじゃないかな?
(中略)
歌を音にこめるためには、どうしても技術が必要になるときがでてくる。
だから練習するんだもん。
どんなに難しいことができても、それがただの「音」だったら、
意味がない(≧ε≦)

とあたしは思った。
だから、「楽器が大好きだから限界まで上手くなりたい。」ってあたしは
ずっと思っていたけど、そうやって技術ばかりを追いかけてたら
本当はダメで、もっともっと大切なことがいっぱいあるんだよね?
きっとそうだよね?
『上手い演奏』と『感動する演奏』ってぜったいちがう。
あたしは『感動する演奏』がしたい!!
あと半年でどこまで出来るかわかんないけど、
楽器が好きだから、その楽器で感動させられる音楽を歌いたい!!

でも吹奏楽は、ひとりじゃないから。
みんなでひとつだから。
みんなでひとつの歌を歌うからむずかしい!
だからきっとみんなのこころがひとつにならなきゃ
ホントに感動する音楽ってムリだよね。むずー。
(中略)
わかり合えて、語り合える友だちがいて、
あたしはかなーり幸せ者だね♡
感謝だし、誇りに思うし、
何よりもすごいうれしい!!

大切なのはピュアな心
いらいらしちゃダメなのネ
だって音楽は楽しいことだもん!!!!
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faceマークが上手く再現出来ませんでした。
悪しからず。

2007年11月08日
 ■  アンコンで

先週末、地区大会が終了。
コンテスト部門参加3チームはすべて通過(1,4,6位)。
フェスティバル部門2チームは1位(GP)と2位でした。
ほとんど練習を見てやれなかったのに、
よく頑張ったというか、先輩や講師の先生方の
ご指導の賜物というか、どれもいい演奏だったと思います。

ただ、すこし、引っかかるところがありました。

閉会後、フェス部門の生徒が泣いているのです。
どうやら、「せっかくいい演奏が出来たのに、
自分たちは上位大会に行けないのが悔しい!」のだそうな。
何故、そこまで、コンクール!なのでしょう。
どうも彼らは、コンクールというと
とりたてて一生懸命に練習します。

別の機会に、ある私立中高の合唱部の演奏を聴きました。
プログラムのトップはアカペラで「ジェリコの戦い」
なんと、音取りもしないでいきなり始めました。
にもかかわらず、ハーモニーも発声もほとんど完璧。
とても上手で、一生懸命練習を重ねてきたことがよくわかります。
ところが、
何曲か聴いているうちに飽きてきました。
何かと考えてみて、お客さんに楽しんでもらおうという
視点がないように感じました。
部活として真面目に練習はするが、どんな聴衆に、何を聴かせるか、
これがはっきりしないのです。

どちらも、何か、もの足りません。